過激なだけの映画は苦手 ユーモアが大事番組ナビゲーターの川田十夢さんは、“井口作品”をかねてから観ていたそうで、最新作である『カニバさん 異端の純愛』の主演ブラジルさん、立花心さんが8月15日に登場したばかりという点も挙げて「すごく意外な縁」と振り返ります。まずはこの『カニバさん 異端の純愛』について聞くと、「クラウドファンディングをして作った作品なんですけど、自分の中にセーブをしないで、自分の純粋な気持ちだけで作ろう」としたと振り返る井口さん。「拒食症の時代があって、高校や中学(時代)が本当にものを食べられなかったんですけど、高校卒業してから逆にすごい食べられるようになった。映像を撮ると、どうしても人がものを食べている姿を撮りたくなってしまうんです」といい、この作品で「ものを食べるってことって何だろうということを、ホラー映画仕立てのファンタジーとして描きたいなと。ある意味、究極な純愛の話にしたいなと思って。自分の中では、これは遺作になってもいいんじゃないの?みたいな、そういう映画にしたかったです」と語ります。川田さんの“井口作品”の印象は「すごくグロテスクだったり、すごくシリアスな方向に行っても、どこかでユーモアがあってそこが救われるんですよね」というもの。その背景について井口さんは「いろいろホラー映画とか過激な映画も観たりはしますけど、過激なだけの映画って実は僕自身苦手で、やっぱりどこかで品性といいますか、ものの表現ってユーモアが大事だなと」「リアルというのは、ユーモアと紙一重なんじゃないかなって常に思っていて」と語ります。実家が駄菓子屋 そこで親しんでいたビジュアル井口さんは、中学2年時に「ディレクターズカンパニー」主催のシナリオコンテストで入賞。「みんながスポーツをしている間に部屋に籠もってずっと文章を書いているような生活をしていたので、みんなと真逆な青春を送っていたようなところがあった」と振り返り、さらに自身の原点として、「実家が駄菓子屋」という点を挙げました。駄菓子屋で「妖怪カード、怪物カード、怪獣カードとかもいっぱい売っていて」そのビジュアルに接していたことで、「すごく気持ち悪いもの、不気味なものを見るとホッとするみたいなところがあって」とのこと。一方で、テレビで「怖いことが起こる映画」のほか、「ATG(かつてあった映画会社 日本アート・シアター・ギルド)の映画」のような「芸術系の映画」を観るような小学生だったと語り、「映像に触れる」ということが「落ち着く」ことだったそう。そんな井口さんを知っていた一つのきっかけとして川田さんが挙げたのが、劇団「大人計画」での井口さんの活動。「大人計画」では、作品への出演のほか、荒川良々さんや新井亜樹さんが出演した映画『恋する幼虫』の監督も。この作品は「随分シュールな映画って言われました」とのことですが、この作品に対しても川田さんは「観た後にやっぱりユーモアが残りますね」と振り返ります。前述のトークでも触れた「ユーモア」について、「駄菓子屋の息子なので、駄菓子屋感覚があるし、やっぱりサービスしたい」と、井口さんはその意図を語りました。海外出資の作品での監督も井口監督はアメリカ出資による作品『片腕マシンガール』で監督を務めたことも。川田さんは「グロテスクなものと、主役の人が可愛かったりする、そういう対比が井口さんの作品の一つのテーマというか。特にこの『片腕マシンガール』は、かけ算が全編に存分に渡っていた」と語ります。この作品は「最初に僕のところに来たのは、ここの場では言えないぐらい“エグエグ”の内容のものをやってくれ、フェイクドキュメント風にとにかく残酷な作品を作ってくれって言われて。『それはすいません、僕はそういうのは実は苦手でできないんです』『アクションだったらできます。あと、ちょっとギャグを入れていいんだったらできます』という条件で撮らせていただいた。そういう意味では暴力シーンはあるんですけど、笑える方にちょっと持っていきたいなと思って」という背景で作られた作品だそう。「シリアスなものを立てるには、笑いは大事だなといつも思っています。あと、当時の社会問題とかを絡めて映画を作りたいって(思いが)実はあったりするので、(この作品のような)いじめの話だったり、その時に起こったいろんなことを取り入れていきたいなというのは常に思って」いるといいます。インディーズ映画を手掛けながらテレビドラマの監督もインディーズ映画を手掛けながらも、乃木坂46の賀喜遥香さん・筒井あやめさんがダブル主演を務めたテレビ東京系ドラマ『量産型ルカ-プラモ部員の青き逆襲-』でも監督を務めるなど幅広く活動する井口さん。個性的な作風から「僕の名前が発表された時に『大丈夫か?』みたいな心配する声が結構あったんですけど、『いやいやいや、僕も大人なので、ちゃんと撮れるんですよ』というのは言っていた」という井口さんですが、川田さんからは「ちゃんと二人が可愛かったですね」という感想が。「とにかく女性は、綺麗に撮りたい、可愛く撮りたいなというのを常に思っているので、それが信条ですね」と井口さんは語ります。自身を切り取った言葉は?「Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION」では、ゲストに「自分自身の考えを自ら切り取る言葉」を訊ね、その言葉を、ゲストお気に入りのフォントとともに紹介しています。 自身を切り取った言葉は「蒙古斑熟年」。「恥ずかしながらなんですけど、56歳でまだお尻に蒙古斑があるんですよ。幼児性がすごく強いんですけど、その象徴的にこの蒙古斑は多分一生消えないんじゃないかと。『いつになったら消えるんだろう?』って三十代ぐらいまで思っていたんですけど、もうここまで来たら蒙古斑がずっとついた熟年でいたい」と、言葉に込めた意味を語りました。自身は「明朝体フェチ」で「昔のテレビドラマのポスターとか、映画のポスターで明朝体を見るとドキドキしちゃう。キューンと来ちゃうんですよ」という井口さん。フォントは「凸版文久見出し明朝」をセレクト。「明朝体の太さとシャープさ。その美しさみたいなものがすごく好きですね」とのこと。PODCAST | 川田十夢×井口昇本放送をディレクターズカットでお聴きいただけます。%3Ciframe%20data-testid%3D%22embed-iframe%22%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fepisode%2F0q4J7D1uZvknpDE8tOMyQu%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22352%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E