4月11日(金)は、3月12日に最新EP「Wild Nights」をリリース、この放送時、数日後に「Tour 2025 “Wild Nights”」のLIQUIDROOM公演(4月17日開催)を控えていた由薫さんが登場。由薫さんの頭の中をさまざまな角度から探っていきました▼目次盛り上がった宇宙トーク由薫さんと番組ナビゲーターの川田十夢さんは、昨年新宿中央公園で行われたイベント「スマートシティフェスタ」以来の共演。川田さんは由薫さんについて「みんなが当たり前だと思っていることを、ちゃんともう一回考え直しているんじゃないか」という印象だそう。例として宇宙の話が挙がると「同年代の女の子の友達とか、なかなか一緒にしてくれない」話題だと由薫さん。そこで川田さんは「ブラックホールを何かが通過すると、スパゲッティ状になってしまうんじゃないかという理論」である「スパゲッティ化現象」に言及。川田さんは、ブラックホールの撮影に成功した国立天文台 水沢VLBI観測所長の本間希樹さんにこの現象について質問したことがあるといい、「物体が通過するとスパゲッティになるんだったら、スパゲッティが通過したらどうなんですかって質問してみたんですよ。どうなると思う?」と由薫さんに投げかけ。「すごく細かいスパゲッティになるんですかね」という由薫さんに、「すごい!ほぼ正解なんだけど、あのね、ちょっと伸びるらしい(笑)」と川田さん。由薫さんも「やばい、めっちゃ面白い!今正直、超面白いです」と盛り上がる一幕も。さらに、「サブスク時代」の今「新しいプロトタイプで音を届ける」ことはどうか、何に音を紐づけて届けるか、という点も川田さんから提案が。由薫さんからは岡本太郎さんの「坐ることを拒否する椅子」から着想した、椅子から音楽が流れるというアイデアが飛び出しました。「何が悪か・何が善か」を捉えた「桃太郎」の前日譚川田さんからは、由薫さんが「桃太郎」の前日譚を曲にしたことについて質問が。その楽曲に込めた意図を聞くと、「悪とされてるものが悪い・良いって人が決めたことだから、何か事実を追ってると違うときもあるんじゃないかって思ったときに、桃太郎の話って、桃太郎がいい人で、鬼が悪でっていう前提があるところが気になっちゃって。鬼の物語を考えたいなと思って」と由薫さん。由薫さんが考えたのは「鬼があるところに住んでいて、1人ぼっちなんですよ。だけど寂しくて心優しい鬼で、庭に生えてる木を、愛情を持って大切に育てるんです。その木が鬼に感謝するんですね。木と鬼は若干疑似恋人みたいになるんですけど、木が感謝の気持ちを込めて、全力の力を使って1個の桃をならせるんですよ。その桃が川にボトンと落ちて、それが川で流れ着いて、おばあさんとおじいさんが拾ったのがその桃だった。つまり桃太郎って桃から生まれてるから、お父さんとお母さんが誰かわからないけど、意外と桃太郎のルーツって鬼にあるんじゃないかって思って」というストーリー。「桃太郎は育てられている中で何が悪か・何が善かを教えられて(鬼を)退治しに行くけど、自分が生まれた根源をもしかしたら退治しに行ったのかもしれないと思うと、一気に善と悪が歪むなと思って、そういう鬼の話の曲を作ったことがあります」と由薫さん。この楽曲を考えたのは「19歳ぐらい」とのことで、「そのときは今よりいろんなことに対して『なにくそ』と思っていて、自分なりに音楽を通して何かを言いたかったんだと思うんです。だから、そういう曲はその時期は割と作ってました」と振り返りました。イギリスのユーモアの理由は「天気と食べ物」?続いての話題は、由薫さんが、「Mr. ビーン」のようなイギリスのユーモアが好きという点について。「作品とかファッションとかもイギリスが結構好きで」という由薫さん。「私はイギリスの天気が曇りだからなのかなと思うんですけど、それ(天気)って結構関係ある気がするんです。だからこそのユーモア加減というか、アートとかの発達の仕方も面白いのは天気と食べ物(が理由)なのかなと(笑)」と、曇りが多い現地の気候や、一般的に美味しくないとよく言われる現地の食事を踏まえ「食卓を彩るのはご飯そのものじゃなくてもしかしたら会話だったのかな」と、そのユーモアの源について考えているよう。異なる言語による感覚の違いこのようにさまざまな話題で盛り上がる由薫さんと川田さんですが、「僕ね、決定的に違うなと思うのは、やっぱり英語が上手。英語でちゃんと人とコミュニケーション取れる人の感覚がやっぱり歌に落ちていて、それは羨ましい」「言語ごとに性格がちょっと違ったりするでしょ。それは僕にはない感覚」と川田さんは評します。由薫さんも「言語が人そのものの文化とか考え方に影響してるんじゃないか、みたいなことを勉強したときに、これは面白いと思って一瞬言語学もすごく興味持った」とのこと。「その言語自体に自分が影響されて、キャラクターが生まれるというのは本当にあること」と捉えているそうです。「自分というものを仕事にする」難しさデビューして「もうすぐ3年」という由薫さん。話題は現在の「アーティストとしての悩み」について。「(アーティストとして)自分というものを仕事にしてるわけじゃないですか。それが、たまにすごいことだな、難しいなって思うときはありますね」とのこと。「歌詞はすごい悩みますし、音楽の“0→1”ってすごい悩むことが多くて。自分としてずっと歴史を重ねてきてしまったから、例えば曲を思いついても、これってこの曲と一緒、同じジャンルだから繰り返したくない…となると、何か未知の領域を開拓し続けるような部分もあったり。その辺は結構ずっと悩むというか、考えなきゃいけないことだなとは思います」と由薫さん。そんな中で「結局落ち着くのはやっぱり人の意見」といい、「スタッフも含めて自分、スタッフの間とのやり取りもあってようやく由薫があるみたいな感じで、自分の中の別人格として手伝ってもらっている感じもすごくあるなと思います」と語りました。自身を切り取った一言は「結構面倒くさいです。」「Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION」では、ゲストに「自分自身の考えを自ら切り取る言葉」を訊ね、その言葉を、ゲストお気に入りのフォントとともに紹介しています。由薫さんが自身を切り取った言葉は「結構面倒くさいです。」フォントは「白妙」です。「私、喋ると結構面倒くさいです、多分(笑)」と由薫さん。「仲良くなって本当に喋りたいことって、それこそさっきのスパゲッティ(現象)の話とかすごい面白かったから、プライベートで私の友達になるとそういう話ばっかり聞かされることになると思うので、結構面倒くさいですっていうことですかね。自分を切り取るとしたら」とこの言葉の意図を表現。「好きなフォントを見つけまして」と選んだ「白妙」は、「上品で手書きっぽくて、これがビビっときました」と語りました。PODCAST | 川田十夢×由薫本記事の放送回をディレクターズカットでお聴きいただけます。%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.sonicbowl.cloud%2Fpodcast%2Fa3a3aca0-193d-494b-b446-e4f3b7adecea%2F%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20height%3D%22240%22%20width%3D%22100%25%22%20style%3D%22border%3A0%22%3E%3C%2Fiframe%3E