「映像作家・プログラマー」という肩書き番組ナビゲーター・川田十夢さんが注目したのは、日本の映像クリエイターを紹介する書籍「映像作家100人」で、岡本さんが「プログラマーを肩書きに入れている」点。そこでどんなプログラミング言語が得意かと質問。岡本さんは「一番使うのはC++」とプログラミング言語を挙げ、「(C++のオープンソースツールキット)openFrameworksというツールをよく使うので、ほぼずっとそれだけでやっています」と語ります。川田さんが続いて「それを駆使して、パブリッシュしたものをMacで動かすってこと?」と聞くと、「そうです。Macのアプリみたいな形にして、Webで公開したりはできないんですけど、アプリケーションとして動かしてますね」と岡本さん。映像ソフトから作ることで“パキッと”した作風にこのような制作環境について「映像を作るにも種類があって、映像ソフトを使って作る人もいれば、映像ソフトから作る人もいて。どっちかというと映像ソフトから作ってるってことだよね」と川田さんは補足したうえで、映像ソフトから作る醍醐味についても掘り下げます。「Adobeのソフトとかも使うときは使うんですけど、割とソフトから作ったりしてます」という岡本さんに、「嬉しいよ。僕もそういうタイプだからさ」と川田さん。さらに「映像ソフトなぜ使わないのって言われたけど」(川田さん)、「なんかできないことがありますよね」(岡本さん)、「できないことある!あと、出来合いのもの(ソフト)を使うと余計なものにリソース使っちゃって、(映像が)パキッとしなかったりするじゃんね」(川田さん)と盛り上がるトーク。岡本さんも「すごいわかります」といい、「自分で全部プログラミングすれば、ビジュアルが出るまでの仕組みを自分で作る感じなので、単純に効率が良くてすごく処理が早いとかもありますし、やっぱりビジュアルがシンプルでよくなる感じはしますね」と語ります。そんな岡本さんが手がける作品について「動きがパキッとしている」「あの“パキッと”は、既存のソフトでは出ないですね」と川田さんは表現。「プログラムは一つの絵筆のようなものですよね」と続けると、「そうですね。最終的にはやっぱり絵の具のように扱えたらいいなと思ってやっています」と岡本さん。VJとしての醍醐味続いて川田さんが注目したのは、「企業のモーションロゴを作ったり、サイネージに出るようなものを作ったり、ミュージックビデオも手がけていらっしゃいますけど、VJという活動も結構大事にしてるように見えます」という点です。VJとしての活動の醍醐味について岡本さんは、「VJってその場で映像を出すので、DJがどんな曲をかけてくるかわからない状況で、その場のノリで、空間の雰囲気とかバイブスみたいなもので映像を出したり動かしたりするので、それがしびれる」と表現。「そこでしか思いつかなかった映像を出せることもたまにあったりします」とのこと。星野源「Star」MVでのモーションデザイン「Star」MV制作についてもトーク。MVの中では歌詞に連動したグラフィックデザインが登場しますが、岡本さんは「グラフィックデザインは兄がやっている。監督が兄で、僕はそういうモーションデザイン(を担当した)」と兄弟での役割分担を説明。%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FSaMza0m209g%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E「文字によるんですけど、僕がプログラミングで作った文字の動きもあれば、兄が一文字作って、僕が動きをつけたものもあったりします」とのこと。それを聞いた川田さんは、開発ユニットとして結成したAR三兄弟の“長男”として活動しているため、「映像兄弟じゃん。やばい、俺初めてクリエイティブの中で脅威を感じた兄弟。(しかも)僕ら(AR三兄弟は)血が繋がってないから。それはすごいね」と感嘆した様子。新たな技術から生まれる文化放送では岡本さんのチームラボでのインターンシップ経験や、ライゾマティクスによるクリエイティブの好きな点などに触れながら、自身のホームページの検索結果で表示される際のメタタグに「技術は文化である。 TECH IS CULTURE !」と設定されている点についてもトーク。川田さんはこれを「いい言葉だな」と思ったそう。この言葉は「結構昔」につけたと岡本さん。「僕はやっぱり技術も好きだし、それによって生まれる…例えば音楽はすごくわかりやすいんですけど、新しい楽器ができたら、新しいジャンルの音楽が生まれたりするじゃないですか。映画も新しい撮影機材やCGが出てきたりすると、作品自体の作り方も変わって、もっと新しい表現が出てきて、みたいな。“技術が出てくると表現が出てくる”、新しい技術をもとに新しいファン・作り手・文化を耕していくような流れがいろんなところで起きていると思うので、僕も何か新しい技術を使って、文化がそこに出来てくるくらいのところまでやってみたい、そういう気持ちはずっとある」と、この言葉に込めた思いを語ります。さらにトークは岡本さんがVRの作品を以前制作したことがある点にちなみ、ARやVRといった環境についても。「解像度が上がっていったらリアルっぽく見える」環境の中では「作り手が、その世界を作っていくときにどういうところにリアリティを持たせようとするかの工夫がないと、単純に解像度が高いもので表示してもリアリティは感じないと思う」と岡本さん。「そのあたりにその興味がずっとありますね」と、仮想現実の中での表現について語りました。自身を切り取った言葉は「光と色」「Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION」では、ゲストに「自分自身の考えを自ら切り取る言葉」を訊ね、その言葉を、ゲストお気に入りのフォントとともに紹介しています。岡本さんが自身を切り取った言葉は「光と色」。フォントは「ゴシック体ですごくカチッとはしてるんですけど、上品な感じと、かわいげがある感じの丸みのあるフォント」と、「あおとゴシック」をセレクトしました。PODCAST | 川田十夢×岡本斗志貴本放送をディレクターズカットでお聴きいただけます。%3Ciframe%20data-testid%3D%22embed-iframe%22%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fepisode%2F0giJ4yn7bWbwHntXyThspg%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22352%22%20frameborder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E