原作者・魚豊さんの作品に関心魚豊さんによる漫画を原作とした映画『ひゃくえむ。』は、「陸上の短距離、100mに懸けた男たちの話」と岩井澤さん。「100mの短距離をテーマにした映像作品自体がすごく珍しい」「短距離って試合自体も10秒で終わってしまう。試合が一瞬で終わってしまうというのが(映像作品にするには)難しい」ため、なかなかこのような映像作品はなかったとのこと。%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FXy4bziLT-_g%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E 番組ナビゲーター・川田十夢さんが、監督としてのオファーがあった際に原作者の魚豊さんの存在を知っていたかと聞くと、「オファーをいただいた時に、まさに魚豊先生の『チ。-地球の運動について-』にすごくハマって読んでいて。他に何を描いてるんだろうと気になって調べていったら、『ひゃくえむ。』という作品を『チ。-地球の運動について-』の前に描かれていた。それで『ひゃくえむ。』もその(関心の)勢いで読んでいて」と振り返る岩井澤さん。『ひゃくえむ。』を読んだ「二週間後ぐらいに」オファーがあったといいます。「(魚豊さんが)若い方だったので、『新しい人が出てきたな』とすごく興味があったので、ぜひやらせてもらいたいと思いつつも、100mをどうやって(映像で)見せればいいんだろうと、検証をしながら企画は進めていきました」とのこと。原作の単行本は全5巻。そのボリュームを映画の106分に収めるにあたって「色々考えました」「すごくテンポは意識しました」と検討を重ねたよう。そんな岩井澤さんに、「(トレーニングのような)急ぎ足になっちゃいけないところをちゃんと一歩一歩描いていた。すごく好感を持ちました」と川田さん。ロトスコープ手法で陸上競技を描く制作の具体的な手法についてもトーク。『ひゃくえむ。』では、「モデルとなる対象物の動きを実写カメラで撮影し、それをトレースしてアニメーションに変換していくスタイル」(映画『ひゃくえむ。』公式サイトより)であるロトスコープ手法が用いられており、川田さんは「陸上とロトスコープというのはどうですか?計算通りいった感じですか?」と質問。「これが実は、相性がそこまでいいわけではないかなと思いつつ」という岩井澤さん。「特に試合のシーンは本当に一瞬で終わってしまうし、陸上選手の走りの型というのがあって。ロトスコープでやるのにすごく向いてるわけではなかったんですけど」という中、「この作品を作る前に、実際の陸上の試合を見させていただいた時」に発見があったよう。 「試合前の選手たちの所作というか、スターティングブロックをセットして、アップして、選手紹介があって、こういう風に試合が始まるんだというのを見ていた時に、本編の中にも決勝の雨のワンカット、3分40秒のカットがあるんですけど、映像が浮かんだんですよね。この一連の動作をワンカットで見せるのは、まさにロトスコープだとそういう表現もできるかなと思って」と、ロトスコープ手法を使うことなったきっかけを振り返りました。「商業的な作り方」と「インディペンデント的な作り方」が混ざった作品岩井澤さんの初長編監督作品『音楽』(2020年公開)と比べての体制について、川田さんは「『音楽』の場合はご自身の負担がすごい大きかったですよね(※編注:7年超の個人制作期間を経た作品)。でもその分自分でコントロールできたと思うんです。ご自身のクオリティコントロールは、今回(『ひゃくえむ。』)はスタッフがたくさんいましたよね。ロトスコープという手法はいかがでしたか?」と質問。「自主制作で最初に作った『音楽』については、学生さんだったり、ボランティアで集まってくれたアニメーション作家の方だったり、アニメーターをやっていた方だったり」で「チームでやっていた」そう。「でもかなり少人数だったので、自分もたくさん作品のキャラクターを描いた」とのこと。『ひゃくえむ。』についても、「『音楽』の延長」と語る岩井澤さん。ロトスコープ手法が「そもそも特殊なやり方ではあった」ため、既存のスタジオと組むことは難しく、かつ作品についても「今年世界陸上があって『世界陸上に合わせてやりたいですね』みたいな作品だった」ため、世界陸上の開催時期に合わせた納期がある中で、「自分で、ロトスコープで作れるチーム、スタッフを集めてやるのでそれで進めましょう」と伝えたそう。 一方で、作品の商業的な規模としては多くのスタッフがおり、「商業的な作り方とインディペンデント的な作り方が混ざった形」での制作が実現。「作っていくうちにだんだんそういう作り方になっていった」と語ります。自身がアニメ映画を手がけるにあたっては「キャリアは実写映画からスタートしているんですけど、実写でうまく作品を作れなくて一回挫折しかけたところがあって。実写映画監督をやりたいけど、ちょっと実写では勝負できないなとか思った時に、このロトスコープというやり方でアニメーションを作るようになって」と振り返る岩井澤さん。「アニメーションはめちゃくちゃ作るのが大変なので、なかなか実写ほど本数が作れない中でやり始めたら、『あれ、意外と自分がやれるところがあるかも?実写に比べるとそこまでライバルいないかも?』みたいな感じ」だったといいます。自身を切り取った一言は「隙間監督」「Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION」では、ゲストに「自分自身の考えを自ら切り取る言葉」を訊ね、その言葉を、ゲストお気に入りのフォントとともに紹介しています。岩井澤さんの一言は「隙間監督」。「自分は作品を作る時に誰もやっていないことというか、まだ手付かずな表現というのがまだアニメーションにはあるなと思って、そういうところで勝負しようっていうのがあって」といいます。「『音楽』も『ひゃくえむ。』も割とチャレンジングな作品だと思うんですよね。隙間産業的な作り方をしているなというのがある」「そういうニッチなところで、でもそこでちゃんと市場ができて、ちゃんと商売になるという、そういう可能性はあるんじゃないかなと思っている」と仕事観を語ってくれた岩井澤さん。フォントは「今宋」をセレクトしました。PODCAST | 川田十夢×岩井澤健治本放送をディレクターズカットでお聴きいただけます。%3Ciframe%20data-testid%3D%22embed-iframe%22%20style%3D%22border-radius%3A12px%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fopen.spotify.com%2Fembed%2Fepisode%2F7erUb5nzUQe0svSmjVAAeX%3Futm_source%3Dgenerator%22%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22352%22%20frameBorder%3D%220%22%20allowfullscreen%3D%22%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20loading%3D%22lazy%22%3E%3C%2Fiframe%3E